魚の町、静岡県焼津市にある動物病院のブログです。☎ 054-628-6468

皮膚と食事

こんにちは。動物看護師の原田です
最近はマスクをしている花粉症の方が目立ちますね。
ひこの動物病院でも1人とっても辛そうにしている人が。
この時期の院長はマスクとセットになっています(笑)
いつでもマスクと一緒です
スタッフはみんな花粉症ではないので他人事
という私も最近くしゃくしゃし始めたので花粉症疑惑があがってますが(笑)
きっと風邪なんだ!!と(自分とスタッフに)言い聞かせている毎日です。

そんなアレルギーのことも今日は出てきますよ~

フードの第3弾!!皮膚についてお話します。

以前皮膚の重さは体重の約20%と書きましたが
皮膚は体にとって健康を保つためには、とても大切な組織です。
皮膚は本来、バリア機能を持っており、水分を保ったり
刺激や細菌などから体を守ってくれています。

バリア機能が低下すると細菌などが体の中に入り込み
炎症を起こしたり水分が保てず皮膚が荒れたりと
さまざまな問題を引き起こします。日頃からバリア機能を
維持するために食事がとても重要になるのです

今日は長くなるので、続きはクリックして見てくださ~い
    

皮膚のバリア機能は常に新しい皮膚を作っていくことで維持されています。
古い皮膚から新しい皮膚に入れ替わる周期をターンオーバーといい
ターンオーバーは人では約28日、
ワンちゃんやネコちゃんの場合は約21日と言われています。

また、ターンオーバーする一番外側の皮膚である表皮は
人では5~10層、ワンちゃんネコちゃんでは2~3層と
人よりも犬猫の方が明らかに層が少ないのです。


ターンオーバーの日数も表皮の層も人間より少ないのですから
ワンちゃんネコちゃんの皮膚は人に比べて皮膚炎等の皮膚病が多く注意が必要です 



体は食べたものでできている。これは当たり前のことですが
皮膚も体なので健康な皮膚を作るためには皮膚にとって良い
食事をすることが大切です。
おやつばかり食べたり偏った食事をしていたりすると、皮膚疾患になりやすくなります。
健康な皮膚を維持するために、摂取した栄養素の約30%が利用されているので
正しい食事をしないと健康な皮膚をつくることはできないのです



次は皮膚病について少しお話したいと思います。

皮膚病になる原因は
1位 感染症   61%
2位 心身症   24%
3位 アレルギー 14%

4位以降は内分泌、先天的、免疫、腫瘍・・・等




まず一番多いのが感染症!!
感染症は膿皮症やマラセチア感染症、皮膚糸状菌症など
主に菌に感染して起こる皮膚病です
皮膚の検査をしてそれらの菌が出てきたら、抗生物質などで治療します。



次に多いのが心身症です。
この心身症というのはストレスからくる病気です。
家族が増えたり引っ越したりと環境が変わったりすることで
ストレスを感じ、体を激しく舐めたりします。
特に足先を舐めたりすることが多いように感じますね。
もともと白毛の子が足先だけ赤っぽくなった・・・
もしかしたらストレスを感じているのかも!?


こころの問題なので、治療はそのストレスの元を取り除くか
徐々に慣らしていくしかありません。
しかし、皮膚病の2位が心身症とは驚きですよね。
人間が思っているよりもワンちゃんネコちゃんも
ストレスを感じているんです。
話せない分、人間側が分かってあげなければですね。




3位のアレルギーは食事が関係してくるので少し詳しく書きたいと思います。
皮膚病の原因3位のアレルギーですが、その中の59%はアトピー性皮膚炎
次に疥癬が27%、食物アレルギーはわずか9%しかありません。
あれ?そんなに少ないの?って思いますよね。
このように純粋に食物が原因のアレルギーはあまり多くはありませんが、
アトピー性皮膚炎の約50%は食べ物に対するアレルギーが何らかの関与している
と考えられています。



そもそも、アレルギーとは何ぞや!!と思っているあなた!!
ざっくりとお教えしましょう!!
動物にも人にも、体の中に『自分でないもの』が入ってきたときに
体を守るために【抗体】という武器を作り排除していく反応があります。
これを免疫反応と言い、ワクチンなどでも活用されていたりと
生き物が生きていくためには無くてはならない大切なはたらきなのです。・・・が!!
たまにそんなに大層な敵でもないのに過敏に反応してしまう時があるのです。
あげく、自分が一番ダメージを受けてしまう…それがアレルギー!!なのです。

アレルギーは皮膚だけでなく、外耳炎、鼻炎や下痢等外気に触れる場所でも起きます。
腸も一応中を外気のものが通りますので・・・。
外耳炎で耳の中自体は汚くない、それでも痒がっている場合はアレルギーかもしれません。



アレルギーの元となるものをアレルゲンといいますが
主なアレルゲンは、花粉やノミ、ダニ、食べ物等です。



さて、ここで毎回恒例になってきましたクイズです!!

食物アレルギーのアレルゲンではある栄養素が大多数を占めています。
その栄養素とはなんでしょうか!?

 栄養素と言ったらこれ!!でしょっ。タンパク質
 でもやっぱりアレルゲンって穀物っぽいから・・・炭水化物!!
 ここはあえての脂質!!なんか脂っていうのが怪しいわ~







画像 025
僕は水だと思うなぁ~(真剣)







正解は・・・・・・・・・でした~♪


犬で確認されている食物アレルギーのアレルゲンで圧倒的多数はタンパク質です。
例えば、フードやおやつでよく使われるような牛肉や鶏肉、豚肉などのタンパク質が
アレルゲンとなっていることが多いのです。


そのワンちゃんネコちゃんそれぞれによってアレルゲンも違います
一番良いのは、血液を採ってアレルギー検査に出してその子のアレルゲンを
知ることなのですが、検査しなくてもフードを変えたりすることで
症状を軽くすることも可能です。



アレルギーになりにくいタンパク源としては

・今までに摂取したことがないタンパク源
・消化性の良い、小さくなりやすいタンパク源 
 
  があります。


今までに摂取した事がないタンパク。例えば馬肉や鹿肉、
鴨や七面鳥、タラなどの、あまり普段食べていないようなタンパクです。
初めて食べるタンパクで、アレルギーにはなりませんので。

小さくなりやすいタンパクが良い理由は、分子量が大きいと
抗体に引っ掛かりやすいためです。
そのことから、アレルギーの子専用のフードで加水分解という方法を用いて
あらかじめ分子量を小さくしたフードもあります。


このように低アレルギーなタンパクや、加水分解されたタンパクを使用したフード。
当院にはどちらのタイプのフードもありますので
興味のある方はお気軽にお申し付けください。



去年まではこの食べ物食べても大丈夫だったのに、
今年食べたらアレルギーになっちゃったわ~なんてこともあります。
アレルギーについてはよくコップで表したりしますが
今回もそのコップの図で説明しましょう


img029.jpg

このようなコップの中にアレルゲン物資を貯めこむことができます。


img028.jpg

このコップは、その人の許容量を表しているのですが、
いくつかのアレルゲンが積み重なっていくことにより
どんどんカサが増えていきます。


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コップに収まっている時にはでないアレルギーの症状が、
コップの許容量を超えてしまう時にドン!!っと出てきてしまうのです。



その症状を抑えたい場合、その中のアレルゲンどれかを減らしたり
無くしたりすることが大切です

コピー ~ img016

例えば、もともとノミとダニのアレルギーを持っている子で
食物アレルギーが出てしまったら、食物だけで治療するのではなく
ノミダニの駆除などすれば、症状が治まる可能性もあるのです。



アレルギーについてここまで書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
かなりの長文になってしまい、読むのが大変だったのでは…と思います
ここまで読んでくださりありがとうございました
少しでもこれでフードについて興味を持ってくれたら嬉しいです


このようにフードと皮膚の関係はとても深く、フードを変えることで症状が
軽くなることもありますが、全ての症例に当てはまるというわけではありません。

アレルギーにしても、細菌感染による皮膚炎にしても
皮膚炎の治療が遅れれば治りも遅くなりますので、
早めに動物病院に行かれることをオススメ致します。



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