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犬のシュウ酸カルシウム結石の1例

犬の膀胱結石の最も一般的なものはストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)ですが、今回はシュウ酸カルシウム結石です。

症例はミニチュアシュナウザーの雄、8歳で、朝から尿が出ないとの事で来院しました。数年前にも尿道結石を罹患しており、その時の結石はシュウ酸カルシウムと診断されていました。

血液検査ではBUN42mg/dl、クレアチニン1.6mg/dlと軽度の上昇が認められました。肝酵素の軽度の上昇がありましたが他には著変は認められませんでした。

尿検査はpH6.5、潜血3+、白血球500Leu/uLで、ビリルビン結晶が認められました。

レントゲン検査においては、膀胱と尿道に結石が見られました。陰茎骨のすぐ後ろにある結石が尿閉の原因であると考えられました。

シュウ酸カルシウム結石Xray1
シュウ酸カルシウム結石Xray2




まずは導尿を試みましたが、尿道結石がガッチリ詰まってしまって、尿道カテーテルが全く通らず、生理食塩水でフラッシュしてもビクともしません。シュウ酸カルシウム結石は内科療法で溶解しないですから外科的な摘出が必要となります。下の写真は手術で摘出した尿道結石です。スケールがなくて解りにくいですが、直径が約5mmでした。

シュウ酸カルシウム結石




摘出した結石の成分分析検査をロイヤルカナンさんに依頼しました。結果はシュウ酸カルシウム98%以上でした。

手術後は排尿障害もなく食欲・元気等も正常に戻りました。

シュウ酸カルシウム結石は3年以内に再発する確率は60%というデータがあり、処方食による再発防止が必須です。この症例のカルシウム値は12.1mg/dlと微妙なところですが、カルシウム代謝に関わる基礎疾患が存在するのかは精査が必要です。

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